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ある小学校の先生から聞いた話です。
学校の先生というのはいろいろな仕事がありますが、本来授業がメインのお仕事だと思います。そこで学校の先生は授業の技術を向上させるために授業に関する研修を受けるそうです。
そしてある研修の時に、教師のお手本として明石家さんまさんのトークが教材として取り上げられたということです。
明石家さんまさんのトークの素晴らしさは言うまでもありませんが、学校の先生のお手本にされるほどなのでね。
それはともかく、今回のポイントは、明石家さんまさんのトークの中でもオウム返しがかなり重要な役割を果たしているという点です。
カウンセリングの基本的なテクニック
このオウム返しはカウンセリングにおいても最も基本的なテクニックの1つとされています。
例えばクライエントが「・・・なことがあったんです」と言えば、
カウンセラーは「・・・なことがあったんですね」と返します。
また、クライエントが「それで〇〇な気持ちになったんです」と言えば、
カウンセラーは、「〇〇な気持ちになったんですね」と返します。
このように相手の言ったことをほぼ同じように繰り返すことで、繰り返された人は、相手が自分の話をしっかり聞いてくれているという気持ちになります。また、自分の発言を他者から言われるのを聞いて、自分の考えを整理することにもつながります。
リヴォイシングと言われるテクニックがあります
さて、教師が授業において生徒の発言を取り上げ、繰り返すテクニックはリヴォイシングと呼ばれています。言ってみれば冒頭にご紹介した明石家さんまさんのテクニックを積極的に授業で用いるようなものです。
たとえば授業中に〇〇さんが先生の質問に対して答えてくれたとします。
すると先生はこんな風に言います。
「みんな、今〇〇さんはこんな風に言ってくれました」
ここでクラス全体に対して〇〇さんの発言の共有化を図っています。
また、「ではこの〇〇さんのこうした発言について△くんはどう思いますか?」
などと言って、さらに考えを発展させていくこともできます。
教師が生徒に対して一方的に授業を展開するのとは違い、このリヴォイシングを用いることでいくつかの効果がもたらされるとの事です。
たとえば、生徒たちは自分の発言がクラス全体に共有されることによって参加意欲が高まります。
また、発言の共有化はクラス全体の心理的なつながりを深めることにも役立ちます。
このような学びの組織づくりの上に、教師は個々の発言を一般的で抽象的な学習内容へとつなげていくことができるのです。
このように教師が使うオウム返しは、生徒たちの学びを促進することに大いに役立っているのです。
まとめ
見てきたように、相手の発話を繰り返すというのは、大変有効なテクニックだといえます。
カウンセリングで見られるような一対一の会話においても有効であることはもちろんですが、学校現場で見られるようにある程度の規模の集団に対して講師役などを務めるときにもぜひ活用してみてください。
積極的にオウム返しを心がけて、トークの達人を目指したいものですね。
by K.
May your heart and soul be peaceful!スポンサーリンク