異文化理解の難しさ 感情表出の違いに焦点をあてて

スポンサーリンク

 

異文化理解ということはとても重要であるとされています。日本においても移民が増えることが予想されており、自分とは異なる文化を理解していることはますます大切になってきます。

 

異文化理解と感情

しかし、異文化理解というのは、なかなか難しいのが現実です。というのも、私たちと異なる文化を理解するということは、単に頭で理解するだけでなく、感情面での違いも含めた理解が必要となるからです。

 

感情面での違い

文化によって感情表出の仕方が異なることが指摘されています。有名なものとしては、たとえば欧米の人たちは、どちらかといえば感情をストレートに表出する傾向がありますが、日本人は感情表出に関してはやや抑制的です。また、抑制的であることが美徳とさえ考えられています。

 

適応的かどうか

このような感情表出の違いは、それぞれの文化圏で適応的であるかどうかが影響しています。日本文化においては比較的他民族との交流も少なく、「口で言わなくても伝わる」とか「阿吽の呼吸」ということがいわれてきました。そのような文化の中では、あまりに自分の感情を前面に出しすぎることはむしろ適応的でないとみなされてきたのです。このような例は国家という単位だけでなく、同じ国の中の地域差として見出すこともできます。たとえば、北部出身のアメリカ人と比べると、南部出身のアメリカ人の方が、相手から侮辱されたときにより強い怒りを示すといわれています。映画やドラマで見ることができますが、南部はどちらかといえば牧場が多く、いわゆる「カウボーイ文化」とでもいえるような文化圏だったことが影響しているのかもしれません。

 

深い理解に基づいた交流

文化と感情表出の問題は一例に過ぎませんが、それほど私たちは、生まれ育ってきた文化の影響を強く受けています。今後さまざま文化圏の人々との交流が増えていくわけですが、相手の所属する文化についてより深い相互理解が大切になってくるのだと思います。

May your heart and soul be peaceful!

スポンサーリンク