平均以上効果には要注意!

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平均以上効果という人間心理が知られています。自分は平均以上の能力や特性を持っていると判断する傾向のことを指します。

 

平均以上効果とは

平均以上効果というのは、先にも書いたように、人間は自分のことを過大評価するという傾向のことをいいます。勉強や仕事の能力、日常生活のさまざまな技能、社会性など、さまざまな側面で多くの人が、「自分は平均以上である」と考えます。もちろんみんながみんな平均以上であるということはありえないのですが、実際にこのように考える人が多いのです。

 

平均以上効果の実験

何らかの作業をしてもらったあとで、自己評価をしてもらう実験をすると、多くの人が平均以上であると回答します。この平均以上効果というのは実証されているのです。

では、なぜ人は平均以上効果という心理的傾向を示すのでしょうか?いろいろな仮説があるようですが、一つには人間は自分のことを客観的に見ることが難しいということがあるようです。また、自分のことを優れている、素晴らしいのだと思いたいということも理由でしょう。

 

平均以上効果のメリット

自分の実際の姿よりも、自分を良く見てしまうというのは、要するに認識の歪みです。しかし、メリットとして考えられるのは、それによって自尊心を保つことができるという点が挙げられます。自分は少なくとも平均よりは良いだろうと考えることはプライドや誇りを支え、自分を肯定的に見ることに繋がるでしょう。

 

平均以上効果のデメリット

一方で、平均以上効果のデメリットは何でしょうか?一番は、自分を客観視できていないという点です。この認識の歪みによって、きちんと自分の状況を評価することができず、自己向上への動機に繋がりません。成長するというのは、まず自分自身の現状をきちんと把握し、何ができていて何ができていないのかなど、冷静に分析することが大切です。平均以上効果は、正確な自己評価を妨げてしまうのです。

 

では、平均以上効果のデメリットを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?1つには他者の意見にきちんと耳を傾けることです。ときにはぐさっとくるような意見もあるかもしれません。でも「少なくともこの人にはこのように見えているのだな」と考え、一度は自分自身を振り返ってみることが必要だと思います。もう1つは、客観的な指標を用いることです。たとえば「自分は英語がまあまあできる」と考えている人も、実際に検定試験を受けてみると、思ったような点数が取れないかもしれません。このような客観的な指標に基づいて自分自身の現状を見つめ直すことが大切です。探せばいろいろな検定や、チェックリストなどが見つかります。仕事の能力や人間関係等、現実を見つめ直すために役立つはずです。

May your heart and soul be peaceful!

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