恐れは無くならない 正常な恐れと、過度な恐れを区別することが大切です

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私たちが恐れを感じるのは、脳の中の扁桃体という部位が活性化されるからだといわれています。

そしてこの恐れは、ある特定の対象に対して向けられます。

たとえば蛇を見るとどうしても恐怖を感じる人がいます。ただ、よく考えてみると私たちの遠い祖先にとっても、蛇は恐怖の対象だったと思います。

また、当然ですが、獰猛な動物、たとえば虎とかワニだとかを見るとやはり恐怖を感じます。

これらの恐怖の感情の中には、その対象に対する知識があるがゆえに危険性を感じるという知的な水準のものだけではなく、ある意味で本能的に恐怖を感じるということがあるようです。まさに私たちの先祖、あるいは類人猿であった頃からそうであったのでしょう。

このような危険なものを見ると私たちは恐怖を感じます。それは避けがたいもので意志の力で無くそうとしてもなかなか難しいと思います。

ある意味、こうした恐怖心があったからこそ、先祖たちは生き延びることができたともいえます。

問題なのは、人類が普遍的に恐怖を感じるような対象に恐怖を感じるということではなく、必ずしも恐怖を感じなくても良いような場面でも恐怖を感じるという場合です。

高所恐怖症の人がいます。

高いところを怖がるというのは、基本的には人類に共通の恐怖であって、極めて正常な反応です。

おそらく私たちの遠い先祖も何度となく高いところから落ちるなどして、高いところは危ない、怖いという感情を植え付けられてきたのでしょう。

しかし、ちょっとした高さの場所から下を見下ろしただけで足がガクガク震えてしまうとか、少々高い場所であったとしても、どう考えても安全が考慮されている場所であるにもかかわらず、極度な恐怖を感じるという場合は、おそらく過度な反応なのでしょう。

このように私たちは、誰しも感じるような恐怖心であり、それは完全に無くならないものなのか、それともあまりにも過剰反応なのか、両者をしっかり区別することが大切です。

 

 

自分で判断がつきにくいときには、家族や友人に確認してみて、自分と同様の恐怖を感じるのかどうか教えてもらうと良いかもしれません。

そして、あまりにも恐怖が大きいときには専門家に相談されることをおすすめします。

May your heart and soul be peaceful!

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